ロンパル殺人事件のヒント


時刻指定の考え方

 最初に、12時に被害者が生きていたか否かを調べるとよい。それがわかれば、犯行時刻を半分に絞れるから。
 第二に、6時または18時に被害者が生きていたか否かを調べる。
 第三に、3時または9時または15時または21時に被害者が生きていたか否かを調べる。


基本

【ヒント1】
 二人以上が同じことを証言すれば、ルールgより、それは真実。

【ヒント2】
 同じ部屋を見ることのできる二人以上がある人物Aについて証言しなければ、ルールgより、Aはその部屋にはいなかった。

【ヒント3】
 誰かがウソをついたか事実を隠したのなら、ルールgより、証言者が犯人で、ルールhより、その時刻が犯行時刻。


犯行時刻を絞る

【ヒント4】
 証言に矛盾が生じたら、どちらかがウソをついているか事実を隠しているので、ヒント3より、その時刻が犯行時刻。

【ヒント5】
 誰かが郷田を見たと証言すれば、犯行時刻はその時刻以後。
 証言がウソなら、ヒント3より、その時刻が犯行時刻だから。

【ヒント6】
 郷田は既に殺されていたという証言があれば、犯行時刻はその時刻以前。
 証言がウソなら、ヒント3より、その時刻が犯行時刻だから。

【ヒント7】
 黒の間にいたと称する人物が郷田について何も言わなければ、犯行時刻はその時刻以後。
 証言が真実なら、ルールeより、黒の間に死体はなかったのだから、郷田はまだ生きていた。また、生きている郷田もいなかったのだから、ルールbより、犯行時刻はその時刻より後。証言がウソなら、ヒント3より、その時刻が犯行時刻。

【ヒント8】
 すべての部屋が誰かに見られていたにも関わらず、誰も郷田について証言しなければ、犯行時刻はその時刻以前。
 証言がすべて真実なら、郷田は黒の間で死体となっているとしか考えられない。誰かが事実を隠しているのなら、ヒント3より、その時刻が犯行時刻。

【ヒント9】
 すべての証言が正しく郷田はずっと生きていると仮定して、郷田がいる可能性のある部屋を時刻順に調べて行くことにより、有用な結論を得られる場合がある。
 このような調査により、ある時刻に郷田がどこにもいなかったことになれば、その1時間後には、既に殺されていたと言える。また、ある時刻に(生きていれば)白の間にいたと考えられるなら、その1時間後と2時間後は犯行時刻ではないと言えるし、黒の間と隣にいた可能性がなければ、1時間後は犯行時刻ではないと言える。郷田が生きていれば、それらの時刻に黒の間に行くことはできないし、既に死んでいるなら、1時間後や2時間後が犯行時刻でないのは明白だ。
 ただし、1時間前や2時間前については、何も言えないので注意が必要だ(既に死んでいる場合、1時間前に殺されたのかもしれない)。

【ヒント10】
 ヒント5・6・7で、黒の間の隣室にいたと称する人物が郷田に言及しなければ、その時刻は犯行時刻ではない。
 なぜなら、生きている郷田は黒の間にいなかったという点で2つの証言は一致しているから、ルールbより、その時刻は犯行時刻ではなく、ルールgより、その時刻の証言はすべて正しい。

【ヒント11】
 二人以上が黒の間の隣室にいたと称し、二人とも郷田について何も言わなければ、その時刻は犯行時刻ではない。
 やはり、郷田が黒の間にいなかったという点で2つの証言は一致しているから、ルールbより犯行時刻ではない。なお、黒の間に死体がある可能性は否定できないので、犯行時刻がその時刻より後とは言えない。


アリバイ

【ヒント12】
 A以外の人物が「Aは黒の間以外にいた」と証言すれば、Aにアリバイが成立する(その時刻が犯行時刻ならAは犯人ではない)。
 なぜなら、証言が真実なら、ルールbより、Aは犯人ではない。証言がウソなら、証言者が犯人だからAは犯人ではない。

【ヒント13】
 「Aは角の部屋にいた」という証言があれば、(A自身の証言であっても)Aに1時間前と1時間後のアリバイが成立する。
 なぜなら、証言が真実なら、ルールfより、Aは1時間前から1時間後までの間、黒の間にいることができないので、ルールbより、犯人ではない。証言がウソなら、その時刻が犯行時刻だから、その時刻以外のすべての時刻についてアリバイが成立する。したがって、両者の共通部分である1時間前と1時間後についてアリバイが成立する。

【ヒント14】
 「Aは白の間にいた」という証言があれば、(A自身の証言であっても)Aに2時間前・1時間前・1時間後・2時間後のアリバイが成立する。
 なぜなら、証言が真実なら2時間前〜2時間後の間、Aは黒の間にいることができない。証言がウソなら、その時刻が犯行時刻だから、その時刻以外のすべての時刻についてアリバイが成立する。

【ヒント15】
 黒の間またはその隣にいたと称する人物が言及しなかった人物についてアリバイが成立する。
 なぜなら、言及されなかった人物をAとすると、証言が真実ならルールd・gより、Aは黒の間にいなかったのだから、その時刻についてAのアリバイが成立する。証言が事実を隠したものなら、証言者が犯人だからAは犯人ではない。

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